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進化と環境
生命の進化と大気の進化との関連で特に重要な点は、大気中の酸素濃度が今から二五億年前頃急激に増加したことである。この頃に多量の縞状鉄鉱石がつくられている。鉄は二価の還元状態では水に溶けやすいので、大気・海洋中の酸素濃度が低い段階では、イオンが海洋中に存在する。酸素濃度が高くなると鉄の二価イオンは三価の鉄となる。三価の鉄が水酸化物をつくり海底に沈澱する結果、縞状鉄鉱石がつくられたと考えられている。
この頃なぜ酸素濃度が高くなったかについて、その因果関係が明らかにされているわけではない。しかし遊離酸素がこの頃多量につくられたことは、なんらかの理由により光合成植物が繁茂し、光合成がさかんになったためで、生命の進化が大気進化に影響をおよぼしたよい例といえよう。
光合成生物としてこの事件の主役を演じるのは、ストロマトライトを形成する原始的らん藻ではないかと考えられている。ストロマトライトとは、古い堆積岩中に存在する層状で石灰質の構造のことである。長い間、浅海に梢けるなんらかの生物学的過程により形成された構造と考えられていた。
しかし、その詳細が明らかにされたのは一九六一年のことである。化石のストロマトライトをつくったのと同様な生物学的過程が、オーストラリアのシヤーク湾に現在も存在することが報告された。この構造はマット状の藻の群落によってつくられる。砂の小片が微生物マットの上に乗り、そこに捕らえられることによって層状の岩石化した構造が形成される。
なお地球大気に酸素が蓄積したという事実は、現在の地球環境問題を考えるうえでも示唆に富んでいる。すなわち、ある種の生命の異常繁殖が地表環境を変え、他の生命の進化に影響をおよぼすことを証明しているからである。我々人類は、生命の進化のなかで光合成生物の果たした役割を、現在演じつつあるのかもしれない。
この頃なぜ酸素濃度が高くなったかについて、その因果関係が明らかにされているわけではない。しかし遊離酸素がこの頃多量につくられたことは、なんらかの理由により光合成植物が繁茂し、光合成がさかんになったためで、生命の進化が大気進化に影響をおよぼしたよい例といえよう。
光合成生物としてこの事件の主役を演じるのは、ストロマトライトを形成する原始的らん藻ではないかと考えられている。ストロマトライトとは、古い堆積岩中に存在する層状で石灰質の構造のことである。長い間、浅海に梢けるなんらかの生物学的過程により形成された構造と考えられていた。
しかし、その詳細が明らかにされたのは一九六一年のことである。化石のストロマトライトをつくったのと同様な生物学的過程が、オーストラリアのシヤーク湾に現在も存在することが報告された。この構造はマット状の藻の群落によってつくられる。砂の小片が微生物マットの上に乗り、そこに捕らえられることによって層状の岩石化した構造が形成される。
なお地球大気に酸素が蓄積したという事実は、現在の地球環境問題を考えるうえでも示唆に富んでいる。すなわち、ある種の生命の異常繁殖が地表環境を変え、他の生命の進化に影響をおよぼすことを証明しているからである。我々人類は、生命の進化のなかで光合成生物の果たした役割を、現在演じつつあるのかもしれない。
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