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住宅は人格の一部
「住宅は人格の一部」住宅に手厚い助成のある国の考え方とは。西ドイツで、ドイツ人の家庭を訪問すると、必ず、自分の家の中を案内して、あちこちの部屋をみせてくれる。これは、どこの家でもそうである。みな個性的な住み方をしていて、人生を愛するように住宅を愛している。住宅は人格の一部なのである。このことはドイツ人の労働時間の短さと表裏一体の関係にあり、帰宅後や上日に、自分でゴツゴツと住宅を改造したり、部屋を改装したりして、ゆったりと美しい住宅で人生を送ることを幸せの第一条件にしている。

このような事情は東ドイツも似ていて、社会主義圏は貧乏、とけいべつしている日本の方が、はるかに貧しい。郊外の家庭菜園に手づくりで建てられている小屋の方が日本の住宅より立派だと驚いた日本人もいるくらいだ。東ベルリンの都心から電車で十五分ほど離れたところにあるテールマン公園団地は、「酔っぱらって帰ったときまちがうような」箱型の画一的集合住宅ではいけない、という考えから、赤レンガの事務所、パブや劇場、アトリエ、集会場、バラの花に囲まれた大きな池、車椅子で出入りできる通路、点字のエレベーター表示もあり、一割が老人住宅で看護婦もいる。日本よりはるかに高レベルの勤労者公営住宅である。家賃は収入の六%である。

西ドイツでは、産業政策については投資減税、民活方式をとったが、住宅と都市環境については国家が大きく肩入れして、所得減税とともに百年間の無利子金融政策、家賃補助政策(貧しい人を低家賃集合住宅のIカ所に集めないで、一般の住宅に住まわせて家賃の補助をする)、および公的社会住宅の建設を行って、「住宅建設の奇蹟」をはたした。全住宅の四割は公的資金で建てられている。

西ドイツの都市計画は「農村と都市の結婚」といわれるように、都心から三十分も電車でゆけば、農村地域がひろがり、緑がいっぱいになる。市民にとって農産物は新鮮で、農民も都市の文化を利用でき、一極集中をさけた国土計画が見事に機能している。また西ドイツの国公有地は国土全体の約三割に及び(年々ふえている)、各地方自治体有の上地も多い。公共施設や公共住宅が建てられるように、かなりの余裕をもって公有地が確保されている。

スウェーデンでも公的住宅、協同組合住宅が多く、約四割の住宅が、そのどちらかの所有になっている。七十五平米の標準的アパートが五万円の家賃で、日本のように公営住宅が低所得者向けのみに作られているのとは違い、すべての国民が利用できるものになっている。

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