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企業の労働力の構成内容
前述したように、こうした雇用方式の下で、もっぱら男子の新卒者に採用の焦点を合わせつづけていると、いたずらに採用のコストが高くなり、また歩止りも悪く、ムダも多い。他方、人口の高齢化が進んで中高年労働力のストックがますます増えつつあり、さらに、女子労働力の人的資源の蓄積が豊富になっている。

合理的な企業家なら相対的に稀少になっていく男子若年労働力のみに頼ることなく、供給の比較的豊富な中高年労働力や女子労働力を適切に組合せて活用する方が経済的にコストがより安く、生産的効果が大きくなる事にすぐ気がつくはずである。しかも、そうした雇用の組合せは社会的にもより多くの支持が得られ、歓迎されるはずである。なぜならば、それは社会的に見てよりノーマライズ(正常な形の)された雇用だからである。

社会は老若男女で構成されている。これにくらべて、これまでの日本企業の雇用はもっぱら若年者と壮年男子から成るきわめて偏った構成だった。雇用のノーマライゼーションとは、社会の人口構成と同じような組成に、企業の雇用を編成しなおすことである。社会や家庭では、夫と妻、父親と母親、親と子など、老若男女がさまざまな形で役割を分担し合って共同生活をするのがふつうであり正常な姿である。

そうであるとすれば、企業の労働力の構成がそうなることは少しも不思議ではなく、むしろ当然の事なのである。同じ企業で、同じ職場で、男子と女子、高齢者と若年者がお互いの特性を生かして一緒に働き、またお互いに助け合ってチームワークを生かして企業活動を進めてゆくという姿があって良い。

社会の人口構造が大きく変化してくるこれからの産業社会では、そうしたメガトレンドの変化を背景に企業の雇用のあり方も大きく変容することになるだろうし、またならざるを得ないだろう。なぜなら、それは社会的に支持されるだけでなく、資源の有効活用を追求する経済合理性の観点から見ても望ましい方向だからである。

しかしながら、そうした方向を実現してゆく過程では実務的に多くの問題が出てくることは避けられない。これからの雇用管理の大きな課題はそうした制度調整の問題をいかに合理的に解決して効率の高い雇用編成を行い人材の有効活用をはかるかという事になるだろう。その具体的内容については後で述べる事にしたい。
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