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神から土地を示された
セムの系統では、アブラハムという男がカルデア(メソポタミア)のウルにあらわれ、唯一絶対の神は、彼に移住をうながす。アブラハムは家族をひきっれて旅をし、カナーン人が住む土地に来たとき、神は彼のもとにあらわれて「あなたの子孫にこの土地を与える」と言ったとか。また「へブライ」の語源図びとは「向こう側」の意味で、カナーンからみて、彼らがユーフラテス川の向こう側からやって来たということを物語っている。ちなみにカナーンの地がのちにパレスティナとよばれるようになったのは、前一世紀頃に地中海北部から移動してきたペリシテ人が住んだからである。

ところがアブラハムの家族は、神から土地を示されたのに、おそらく『聖書』の記述からすると前二〇世紀頃、飢饉が起こったからといって、豊かなエジプトへ逃れる。しばらくエジプトで過ごしたあと、彼らはまたカナーンの地にもどり、ようやくアブラハムは子を授かる。まず女奴隷ハガルとのあいだにイシュマエルという男児が、次に妻サライとのあいだにイサクが生まれた。

ここで神はイサクと契約を結び、イシュマエルについては「わたしは彼を祝福し、大いに子供を増やし繁栄させる。彼はこ一人の首長の父となろう」とした。実は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教では、アダムからこのアブラハムまで、まったく起源が同じなのである。このあと、イスラム教では、アブラハム(イブラーヒーム)と息子イシュマエル(イスマーイール)がメッカのカーバ神殿を建てたとし、アブラハムが祭壇を築いた岩のドームは、預言者ムハンマドが昇天した場所とされた。

さて、イサクの子ヤコブのとき、神はヤコブにあらわれて「お前は神と人と闘って勝った」から「イスラエル」(神の戦士)とよぶ、そして子孫は増え、ひとつの国民になるだろうと言った。「イスラエル」という呼称は、このときにはじまったのである。

ヤコブの子ヨセフの代になって、彼らは再びエジプトに移る。全家族が移動した理由も、カナーンの地が飢饉になったからだった。「乳と蜜の流れる地」と形容されるカナーンでありながら、飢饉になるとエジプトにたよるというのも都合のいい話だ。
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